謹んで新春のお慶びを申し上げます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
昨年はコロナという地球規模の災厄で、能楽界含め全世界の文化芸術分野が大打撃を受けました。
令和2年度伝統芸能における中止となった公演数は4,000余りにのぼります。
緊急事態宣言解除を受け、感染防止対策を徹底しながら公演を再開致しましたが、勿論元通りではありません。特に地方の能楽堂に於いては全く公演が打てない状態が続いています。
人間にとって文化芸術はエッセンシャルなものです。
コロナウィルスを予防するワクチンが身体を守る物であるならば、能を始めとする文化芸術は心を守るワクチンでありたいと切に願望するものです。
本年は昨年中止になり、今年度に振り替えとなった公演を含め相当数の舞台を勤めます。
宜しく御後援の上、能楽堂に足をお運びくださいますよう、お願い申し上げます。
紫雲会についてですが、ウィルス感染拡大を憂慮し、長い歴史の中で初めて5月の春季大会を中止にしました。準備されていた会員各位には誠に御迷惑なことでした。
ウィルスの変異種も見つかり、予断を許さない状態ではありますが、今年は紫雲会75周年記念大会を盛大に祝う会ができればと祈っております。
また、息、賢郎が宝生宗家の内弟子を終えて独立をさせて頂きました。
まだ修行の身ですので今後ともよろしくご指導御鞭撻のほどお願い申し上げます。
会員の皆様におかれましては、いまだ終息の見えないコロナウィルスの感染下でございますので、より一層健康に留意の上、稽古に励み芸道をお楽しみください。
今年一年のご多幸と、紫雲会の弥栄を心よりお祈り申し上げます。