新春ご挨拶

2024年新春

謹んで新春のお慶びを申し上げます。

昨年コロナ禍は5類へ移行し一安心した一方、自然災害の脅威と戦争という筆舌に尽くしがたい悲劇に心痛む日々です。 
改めて文化芸術の担う役割を、考え直さなければならないと思っております。 
能楽堂に足をお運び下さる方々に感動を与え幸せになって頂ける様、なお一層奮闘努力する所存です。

今年は6月23日と7月14日、15日に宝生能楽堂45周年記念公演がございます。 
流儀にとって大事な催しであり、私も「安宅 延年之舞」を勤めます。 
自分自身にとって大きな舞台となりますので、益々精進しけいこを積んで臨みたいと思っております。 

会員の皆様におかれましては、御健康に留意されて、益々稽古に励み、
能楽道をお愉しみ下さいます様に、併せて本年一年のご多幸と、紫雲会の弥栄を心よりお祈り申し上げます。 

2023年新春

謹んで新春のお慶びを申し上げます。

未だコロナ禍が収まらない中ではありますが、昨年も非常に舞台数が多く充実した一年でした。
能は一人では舞う事が出来ません。
ワキ、囃子、間狂言、地謡、楽屋で装束に携わる人、そして足を運んでくださるお客様がいて舞台が出来上がるのです。
だからこそ一番、一番、いい舞台にしなければと、改めて考えております。

今年も、2月19日の式能での「巴」から始まり、「山姥」(月浪能)、「楊貴妃」(国立能楽堂)「俊寛」(真花会)他、相当数の舞台を勤めさせて頂きます。
よろしくご後援くださいます様、お願い申し上げます。

紫雲会は5月3日に宝生能楽堂において大会、かたばみ会は9月30日に軽井沢で会を行う予定にしております。
例年通り、滞りなく開催できますことを心から願っております。

会員の皆様におかれましては、御健康に留意されて、益々稽古に励み、能楽道をお愉しみ下さいます様に、併せて本年一年のご多幸と、紫雲会の弥栄を心よりお祈り申し上げます。

2022年新春

謹んで新春のお慶びを申し上げます。

昨年もコロナ禍が終息せず、能楽界は大きな影響を受けました。
先行き不安な中ではありましたが、国からの支援もあり、流儀の定例公演はもとより、
「東京2020 オリンピック・パラリンピック能楽祭」を無事に終え、
「日本全国 能楽キャラバン!」等、継続中の事業を含め、大規模な公演も順調に進行しており、能楽界のみならず、文化芸術の起爆剤になれたかと、少し安堵した状態で新年を迎えられました。

私自身は大変多くの舞台を勤めさせて頂き、忙しくも充実した2021年でした。
本年も正月早々9日に大曲「正尊」を勤める機会を頂いております。
また、5月にも奥伝「綾鼓」、その他地方も含め相当数勤める予定にしており、引き続き皆様のご支援を賜りたく宜しくお願い申し上げます。

紫雲会は、一昨年5月の春季大会を長い歴史の中で初めて中止と致しました。
昨年は開催できたものの終演後の懇親はかないませんでした。
幸いなことに、かたばみ会は感染防止策を徹底して、懇親会を含め無事開催することができ、誠に喜ばしい限りです。
今年こそはまた例年通り一つ一つの会を滞りなく開催することができますことを
心から願うばかりです。

会員の皆様におかれましては、御健康に留意されて、益々稽古に励み、能楽道をお愉しみ下さいます様に、併せて本年一年のご多幸と、紫雲会の弥栄を心よりお祈り申し上げます。

2021年新春

謹んで新春のお慶びを申し上げます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

 

昨年はコロナという地球規模の災厄で、能楽界含め全世界の文化芸術分野が大打撃を受けました。

令和2年度伝統芸能における中止となった公演数は4,000余りにのぼります。

緊急事態宣言解除を受け、感染防止対策を徹底しながら公演を再開致しましたが、勿論元通りではありません。特に地方の能楽堂に於いては全く公演が打てない状態が続いています。

 

人間にとって文化芸術はエッセンシャルなものです。

コロナウィルスを予防するワクチンが身体を守る物であるならば、能を始めとする文化芸術は心を守るワクチンでありたいと切に願望するものです。

 

本年は昨年中止になり、今年度に振り替えとなった公演を含め相当数の舞台を勤めます。

宜しく御後援の上、能楽堂に足をお運びくださいますよう、お願い申し上げます。

 

 

紫雲会についてですが、ウィルス感染拡大を憂慮し、長い歴史の中で初めて5月の春季大会を中止にしました。準備されていた会員各位には誠に御迷惑なことでした。

ウィルスの変異種も見つかり、予断を許さない状態ではありますが、今年は紫雲会75周年記念大会を盛大に祝う会ができればと祈っております。

 

また、息、賢郎が宝生宗家の内弟子を終えて独立をさせて頂きました。

まだ修行の身ですので今後ともよろしくご指導御鞭撻のほどお願い申し上げます。

 

 

会員の皆様におかれましては、いまだ終息の見えないコロナウィルスの感染下でございますので、より一層健康に留意の上、稽古に励み芸道をお楽しみください。
今年一年のご多幸と、紫雲会の弥栄を心よりお祈り申し上げます。

2020年 新春

謹んで新春のお慶びを申し上げます。
本年もよろしくお願い申し上げます。


昨年は改元の時期と紫雲会春季大会が重なり
正に令和初の宝生能楽堂の催しとなり、誠におめでたい限りでした。
また、秋のかたばみ会はラグビー日本代表がアイルランドに歴史的な勝利を収めた日と重なり、その興奮のまま懇親会の盃を挙げました。


本年はいよいよ、東京2020オリンピック、パラリンピックが開催されます。
公益社団法人能楽協会と日本能楽会はオリンピック、パラリンピック期間中の7月27日から9月4日にかけまして、12日間の能楽祭(日賀寿能)を挙行致します。
元来オリンピックはスポーツと文化の祭典です。
世界に冠たる日本文化の最高峰能楽という芸術を上演展示する事は我々の務めであると感じています。
私個人も相当数の舞台を予定しております。
どうぞ宜しく御後援賜ります様に御願いを申し上げます。


会員の皆様におかれましては、健康に留意されまして、益々稽古に励み芸道をお楽しみください。
今年一年のご多幸と、紫雲会の弥栄を心よりお祈り申し上げます。


2019年 新春

年頭にあたり謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


平成三十一年は、息子賢郎が千歳を披かせて頂く目出度い新年となりました。
そして今年は父の十七回忌の年にあたりますので、5月の大会も追善の催しと致します。
地方会員の皆様にも多数ご出演頂く予定になっておりますので、どうぞ足をお運びくださいますようお願い申し上げます。
個人的には還暦という人生の節目を迎えますので、流儀の発展のために、また後進の指導にと、益々精進して参りたいと存じます。


会員の皆様には、益々ご健勝にてこの能楽の道を愉しんで頂きますように、今年一年のご清栄を祈念申し上げます。


※下記は、雑誌「宝生」の年男の記事に寄せた句です。

2018年 新春

謹んで新春のお慶びを申し上げます。
本年もよろしくお願い申し上げます。


今年は、能楽界、そして私も息子も更なる飛躍ができますよう、まずは健康で皆様と共に精進したいと思います。


本年の舞台のことを申し上げますと、別会能におきまして、「景清」という大役を頂いておりますので、気を引き締めて舞台に臨みたいと存じます。


昨年は会員のご逝去も重なり、能楽界では観世元伯さんという逸材を失ったことも大変悲しい出来事でした。


会員の皆様には、五月の大会が例年通り行われるのを含め、紫雲会、かたばみ会の行事が開催されます。益々ご健勝にてこの能楽の道を愉しんで頂きますように、今年一年のご清栄を祈念申し上げます。


2017年 新春

謹んで新春のお慶びを申し上げます
本年もよろしくお願い申し上げます。


昨年は、紫雲会七十周年記念大会を盛会裏に終えることができ、ご同慶の至りです。
思えば、父が昭和20年秋に復員し、翌年戦後の苦しい時代に紫雲会を発足して頂いて今日があります。大変感慨深いです。
70年にわたり父と私をご後援頂き、諸兄姉には心より深く感謝を申し上げます。


舞台のことでは、月並能での「采女」、NHKでの「隅田川」といった大曲の大役を頂き、誠に有難い年でした。


オリンピックに向けて能楽界も企画、活動しているところですが、これから百年先の未来を見据えて、益々日本の文化として定着するべく、今後も努力する所存です。


本年も例年通り、5月に紫雲会大会、10月にかたばみ会を予定しております。
皆様にはくれぐれもお体大切に、この道を益々お楽しみ頂きますように、今年一年のご清栄をお祈り申し上げます。



2016年 新春

謹んで新春のお慶びを申し上げます
本年もよろしくお願い申し上げます。



昨年は、近藤乾之助先生がお亡くなりになったことが何よりの大事件で、能楽界としても個人的にも大きな損失であり、悲しい出来事でした。
私自身のことを振り返りますと、舞台数が多く、苦しいながらも充実した一年でした。



最近は地頭を務める回数が増え、シテもさることながら、地頭の重責、重要さ、厳しさを痛感する年齢になりました。
能の七割がたは地、表現は地にかかっていますので、地頭は言わずもがなの重要な職務です。
地頭はシテと同じ気持ちになって舞台を作るのだと、故に難しい役割なのだと、分かってきました。
また、囃子方との連携もあります。
こうして全員で一つの能を形作っていく、その大変さ、これが今一番の印象というか課題です。



一方で教える側の楽しみもあります
会員の皆様の実力がついていくことに、教える側の喜びがあります。
今後も皆様に能の素晴らしさを感じて頂けるように、指導してまいりたいと思います。



今年は紫雲会の70周年です。
紫雲会は、戦後、昭和20年の秋に父が復員し、その翌年の昭和21年に発足致しました。
五月の記念大会を盛会に行いたいと思いますので、地方の皆様にも是非多数のご出演を頂きたいと思っております。


会員の皆様におかれましては、健康に留意されまして、益々稽古に励み芸道をお楽しみください。
今年一年のご多幸と、紫雲会の弥栄を心よりお祈り申し上げます。


※ここより雄資師、賢郎師二人写真および賢郎師写真は、杉並能楽堂にて撮影



2015年 新春挨拶

謹んで新春のお慶びを申し上げます


2015年は、賢郎が初シテを迎える年でありますし、私自身も東京と地方と演能が相当数ありますので、健康に留意して良い舞台をお見せできます様、精進したいと思っております。


本年はまた、父の十三回忌の年にあたりますので、五月の大会は追善の意味も含めまして地方の方々にも多数出演して頂く予定でおります。


思い返しますと、父の死後よりこれまで、がむしゃらに日々を過ごしてきたような感がございます。
(父を亡くした)当初は、分不相応な父の代役などを務めてかなりのストレスを感じたものでしたが、近年そういった重圧等に幾分か苦しまずに済むような年齢に差し掛かってきたと感じるようになりました。


どんな曲、どんな舞台でも、それ相応の緊張感、圧迫感があるのですが、それに押し潰される様なことなくビクともしないくらいの、不断の心構えを益々養っていこうと思います。

皆様におかれましては、健康に留意されまして益々稽古に励み芸道をお楽しみください。
今年一年のご多幸と、紫雲会の弥栄を心よりお祈り申し上げます。


2014年 新春挨拶

謹んで新年のご祝詞を申し上げます。


昨年は舞台数が大変多くて、体力、気力共に充実した
一年を過ごすことができました。
皆様には、何度も(観能へ)足を運んで頂き誠に有難く、
心から深謝申し上げます。

 

今年も二月に能楽協会主催の式能から始まり、昨年

ほどの数ではないですが、能のシテ役を努めますので

よろしくご後援下さい。

 

紫雲会は、毎年恒例通り、5月3日に宝生能楽堂で
大会を催す運びとなっております。
全国の紫雲会、紫影会、かたばみ会の多くの方の
ご出演をお待ちしております。

 

皆様の今年一年のご多幸と、紫雲会の弥栄を心より
お祈り申し上げます。

 

2013年 新春ご挨拶

謹んで新年のご祝詞を申し上げます。

 

年頭にあたり心に思いますことは、毎年同じことです。
一つでも「良い」舞台を作る、
一人でも多くの人が感動できる様な「良い能」を舞う、
そのことです。

 

本年は、「翁」の千歳を、一月に素謡で、二月には
式能で務める、何ともおめでたい年明けです。
シテとしては「俊寛」「邯鄲」「国栖」「藤戸」と、
演劇性の強い能の出演を予定しています。
ドラマ性がある能はやりやすい様で、芝居に陥りやすく
なります。
あくまでも能としての表現に努めなければならないと
改めて思っています。

 

四月には、福島県白石市において、流儀による復興支援
を行う予定です。
被災地の方々に直接お能を見て頂きたい、その思いです。
我々能楽師にできることは微々たることですが、
目に見える形で被災地の方々の心の栄養になって頂けたら
と思っております。

 

会員の皆様には、五月の大会が例年通り行われるのを含め、
紫雲会、かたばみ会の行事が開催されます。
まずは何より健康で、この(能の)道を愉しんで頂けます様に。
愉しむためには精進して頂きたい、その様に思っております。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

関連リンク

公益社団法人宝生会
公益社団法人能楽協会

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賢郎師出演 2月28日(水)青雲会の案内掲載しました
雄資師1月、2月の予定掲載しました
雄資師 令和7(2025)年3月 国立能楽堂特別企画公演をシテ出演に追記しました
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仕舞「松風」を披露
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雄資師のインタビューが新潟のウェブマガジン「Things」に掲載されました
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